このように、美容整形の習慣と施法の技術自体はとても長い歴史を持っていますが、現代医学の一分野として、体系的な学問としての立場がはっきり認められたのはここ半世紀ほどの出来事です。1955年、ストックホルムで第1回国際形成外科学会が開かれたのが、この分野の現代とそれ以前に区切りを付ける大きな節目と捉えることが出来るでしょう。
日本における美容整形の歴史
日本ではその翌年の1956年に、形成外科と名打った最初の診療班が、東京大学病院の整形外科内に開設されました。その動きを追って他の大学病院にも形成外科が創設され始め、1958年には日本形成外科学会が誕生します。その10年後になってようやく、形成外科から独立した美容外科が正式の診療科目として認められ、はっきりとした医学上の地位を獲得するに至ります。
日本における美容整形の習慣自体が始められたのは、昭和の初め頃でした。の技術がヨーロッパから紹介され、眼科や耳鼻科など手術部位に対応したそれぞれの医師達が、独自に研究と実践を続けながら、いわゆる「町医者」としての立場から美容整形を求める女性たちにその技術を提供してきました。第2次大戦後になると一気に欧米の文化が流入し、それに憧れた女性達が二重まぶたや高い鼻を望むようになったために、需要も急速に高まってゆきます。学会の成立を待たずして、こうした町の開業医たちが実際の美容外科を主導し、また次項に述べるような混乱をも引き起こしてきたという経緯があります。





